革の小傷や毛羽立ちの補修術

靴は歩行の関係上必ず傷がついてしまいます。

靴磨きを日常的にすることで細かいスレなどはある程度は予防することができますが、

路上のアスファルトなどに強くぶつけてしまうと傷が出来てしまったり、革がめくれてしまう場合があります。

今回はそうなった際の小傷や毛羽立ちの補修方法を紹介したいと思います。



◆革に傷が出来てまった場合の対処法

1.靴磨きを行い補色

色は入りますが濃く入る場合があり、傷は残ります。


2.サンドぺーパーで革を削り凹凸をなくす

平面にした後は色の合うクリームで補色します。

色が濃く入る場合があるので注意。

顔料で補色を行えば質感は若干変化しますが色感は近い色に合わせることができます。


3.鏡面仕上げを行い革の上に膜を構築して見え難くする。

傷が爪先や踵の鏡面箇所であれば可能です。



◆革が毛羽立ってしまった場合や、革が捲れてしまった場合

1.毛羽立ち・ささくれ

トコノールを使用して毛羽立ちを抑える。

レザークラフトで使用される毛羽立ちを寝かせて留めるコーティング効果があるクリームです。


2.革が捲れた場合

革用接着剤を使用して捲れている革を接着します。

靴磨きを行い接着の境界線を色で補色すると更に目立ち難くなります。

状態やどこまで修復したいかで作業内容は変わりますが、サンドペーパーを使用する方法が傷を目立たなくできます。



◆サンドペーパーでの傷の修復法

サンドペーパーで傷を平らにする際はサンドーペーパーの400番〜2000番を使用します。

粗い番手から徐々に細かい番手に変えていきます。

根気のいる作業にはなりますが仕上がりに大きく差が出るので細かく作業していきます。


※革が捲れている場合もこの作業で捲れている部分を削ることができます。

サンドペーパーで研磨後、色がハッキリしている黒や濃茶の靴であればクリームで補色できますが、複雑な色であれば革用補色顔料を調色して補色することをおすすめします。

サンドペーパーを使用すると銀面を削るので革の質感はどうしても変化してしまい、顔料での補色後は若干の色差はでます。


傷の状態や革の色に合わせてご自身のスタイルに合わせた納得のできる方法で傷の補修を行ってみてください。

難しい靴の場合はプロのリペアショップに相談してみるのも手段です。

傷補修や色補修に特化したリペアショップも存在します。