プロが教える磨き術 職人に聞く 靴のカビの取り方

お気に入りの革靴を履こうとして、靴箱から久しぶりに引っ張り出したら

カビが...という経験はありませんか?

カビの種類にもよりますが、ショックだからと捨ててしまわずに、

プロも実践している方法を一度試してみてください。


カビが生える原因

靴のカビは湿気が原因で発生します。

一日履いた後の靴は汗で湿気のたまり場になっていますので、

靴箱にしまう前には必ず湿気を取るなどのお手入れをしましょう。

そのため、保管する靴箱の環境も大切になってきます。

靴箱は閉めたままにせず定期的に換気をしたり

通気性のよい靴箱を選ぶなどの工夫も必要です。

また、靴を靴箱内に無理やり詰め込みすぎると

換気が上手くできず湿気が充満することでもカビを繁殖させる

原因になりますので注意が必要です。


カビが生えてしまったら

絶対にやってはいけないのは、いきなり水洗いや濡れた布で拭くことです。

水はカビの大好きな「湿度」を上げる原因になり、

キレイになったように見えて、次の日また生えてしまうという悪循環に繋がります。

靴のカビ除去に大切なのは正しい順序で作業していくことです。

①まずは乾いた布で汚れやカビをある程度拭き取り

使った布は捨ててください。

②次に靴専用、なければ家庭用の除菌スプレーを吹きかけ

カビの増力を防ぐためにも布で靴全体を拭いていきます。

ただし、靴の素材によってはシミや色落ちの原因になることもあるため、

目立たない箇所で試してからにするのが安心です。

③拭き終えたら風通しの良い場所で陰干し、しっかり乾燥させることが大切です。

通常2〜3日程度で乾きますが、天気や季節によっては

さらに日数を増やすなどして調整します。

④さらに、靴用石鹸でカビを洗い落とし再びじっくり時間をかけて乾かします。

⑤最後に、保湿クリームを靴に塗り込むなどの

通常のお手入れをすればカビ取りの終了です。

「カビをつくないために」

大切な靴をカビから守るためには、靴を湿気から守るために

保管方法に留意し、普段から靴磨きなどのお手入れをすることで、

カビが生えない環境作りをすることが一番大切になってきます。

今回ご紹介した方法でカビが落ちない場合は、無理せず職人さんにお願いしましょう。

靴はメンテナンス次第で、いつまでも美しい状態をキープできるはずです。